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「神戸市では、昭和30年代以降、人口増加に対応するため、内陸部や山麓部などに住宅団地(ニュータウン)を整備してきました。神戸市におけるニュータウンの面積は約6,390haであり、市街化区域の約3分の1を占めています」(計画的開発団地のリノベーション
、地図に区名と駅名を追記しています)。神戸電鉄は、湊川から鈴蘭台を経て東西に伸びています。沿線沿いに住宅地が飛び地状に広がっています。神戸市営地下鉄の西神山手線は三宮から湊川を経由して、名谷(みょうだに)、西神中央(せいしんちゅうおう)へ伸び、須磨ニュータウンと西神ニュータウンが広がっています。![]() 「神戸の市街地は、六甲山系の南部を中心に発展しました。その後、六甲山系の北・西部において、鉄道沿いに住宅団地や産業団地などが整備され、現在は市街地が島状に展開した都市構造となっています」( スマート都市づくりの現状と計画課題)。黄色で示されたのが、ニュータウンの建設が始まる前の「オールド神戸」で、沿岸部に街が発展してきました。 ![]() 地形図を見ると、オールド神戸は、オレンジ色の平地部分から水色の六甲山裾いっぱいに広がっていて、それ以上に住宅地開発の余地がないことがわかります(神戸市緑の基本計画(グリーンコウベ 21 プラン))。 神戸電鉄有馬線は、六甲山系と帝釈・丹生(たんじょう)山系の間を縫って走っています。 ![]() 西区と北区は農地が広がっています(神戸市都市景観形成基本計画)。 ![]() ただし、実際の農地はモザイク状に点在しています(神戸市都市空間向上計画(素案))。この地図を見ると、西神ニュータウンは、「その他用地」や「森林等」を買収して開発されたようです。西区の南端で建物用地が拡大していますが、この辺りは明石市の生活圏ではないかと思われます。 ![]() オールド神戸では、長田区、兵庫区、中央区、灘区が市の人口の多くを占めていました。ニュータウン建設が始まると、垂水区、須磨区、北区、西区の人口が増え始め、現在では、西区、北区、垂水区、東灘区の順に人口が多くなっています(神戸市の人口推移)。 ![]() オールド神戸の中心部は、ニュータウン建設が進むにつれて、人口減少が進みました。1995年の阪神淡路大震災はオールド神戸を直撃し、人口が大きく減少しました。その後、市の人口は以前の水準に戻りましたが、長田区と兵庫区は回復できていません。 一方、建設から30年以上経つ、ニュータウン(オールド・ニュータウン)では人口減少と高齢化が進みつつあります。また、企業本社の東京移転などにより、中央区の都心機能に陰りが見え始め、タワーマンションが増えています。神戸市では、タワーマンション建設に規制をかけるとともに、北野異人館街、南京町、旧居留地などの都市観光開発に力を入れています。 |